研究概要 |
単純コンパクトLie群Gを構造群とするS^4上の主束はπ_3(G)〓Zで分類され,そのゲージ群の分類空間は対応するS^4からBGへの写像空間の弧状連結成分と(弱)ホモトピー同値であることが知られている.研究者はGがSU(2)の場合に各弧状連結成分同士がホモトピー同値になるための必要十分条件は対応するπ_3(G)〓Zの元の絶対値が等しくなることであることを示したが,その手法を用いてGがSO(3)の場合にも同様な結果が成立することを示した. ここでは3次元球面のホモトピー群のp成分の元の位数がpであることを本質的に使っており他のGに対してはそのままではこの手法は使えないが,これを改良することによりGがSU(n)あるいはSp(n)の場合にも少し弱い結果を得た.一般に写像空間に付随して,基点を保つ写像の空間をファイバー,写像のターゲットを底空間とする自然なファイブレーションが得られるが,今の場合ファイバーはどの連結成分も同じになる.GがSU(n)あるいはSp(n)の場合,各連結成分に付随したファイブレーションが同値になるための必要十分条件は対応するπ_3(G)〓Zの元の絶対値が等しくなることであることを示した.論文は現在準備中である. また琉球大学の神山氏に協力して空間上の奇数角形のモジュライ空間の複素構造の変形に関する研究を行い,複素構造の変形のモジュライ空間が0次元であることを示した.論文はCanadian Math.Bull.に掲載予定である.
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