• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

格子上の場の理論における量子異常

研究課題

研究課題/領域番号 12740139
研究機関千葉大学

研究代表者

山田 篤志  千葉大学, 理学部, 助教授 (10251399)

キーワード格子上の場の理論 / 量子異常
研究概要

格子QCDにおいて、従来用いられていたウイルソン・フェルミオンより性質の良いディラック作要素(ギンスパーグ・ウイルソン型フェルミオン)が構成された。この作要素を用いて、量子異常を含めカイラル対称性と密接に関係した様々な量が計算され連続理論の場合と一致する答えが得られている。このような状況において、格子上の量子異常について考察を行った。まずギンスパーグ・ウイルソン型のディラック作要素の指数と連続理論の指数との関係を明らかにするべく、連続理論のディラック作要素とギンスパーグ・ウイルソン型のディラック作要素について、ギンスパーグとウイルソンによるブロックスピン変換による対応付けを考え直し連続理論のディラック作要素において適当な正則化をする事が重要であることに気づいた。この正則化によってブロックスピン変換による連続理論のディラック作要素とギンスパーグ・ウイルソン関係式を満たす格子上のディラック作要素のある特定の固有値を持つ固有モードには連続理論で正則化された後に定義された物理的なモードが対応しないことがわかった。さらに、引き続き、研究の本題である量子異常と密接な関係にある、ディラック作要素のゼロ・モードの対応についても調べた結果、連続理論のディラック作要素とギンスパーグ・ウイルソン関係式を満たす格子上のディラック作要素のゼロ・モードは互いにブロックスピン変換で移り変わることがわかった。この対応が一対一であるか否かは、格子のサイズによるもので、一般的な考察からは判らないが、格子が十分大きい時は一対一になると期待されるので、まだ明らかにするべき点も多いが、これによって一応、両者の間で指数が一致することが自然に理解されたと思う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Ishibashi, Y.Kikukawa, T.Noguchi, A.Yamada: "ONE LOOP ANALYSES OF LATTICE QCD WITH THE OVERLAP DIRAC OPERATOR"Nuclear Physics. B576. 501-516 (2000)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi