高エネルギー加速器科学研究機構KEKB電子・陽電子衝突型加速器と、Bella測定器によって収集したB中間子対生成3200万事象のデータから、B/^0→J/ψπ^0破壊の候補事象を27事象(バックグラウンド2.3事象を含む)観測した。この結果から、B^0→J/ψπ^0過程の崩壊分岐比をBr(B^0→J/ψπ^0)=(2.3±0.5(stat.)±0.2(syst.))×10^<-5>と得た。 また、類似の破壊モードであるB^0→J/ψηとB^0→J/ψρ^0の測定も行った。前者は9候補事象(バックグラウンド3事象を含む)、後者は57事象(バックグラウンド24.7事象)を観測し。この結果これらの崩壊過程の破壊分岐比を以下のように得た。 Br(B^0→J/ψη)=(1.6±0.8(stat.)±0.2(syst.))×10^<-5> Br(B^0→J/ψρ^0)=(3.7±0.9(stat.)±0.5(syst.))×10^<-5>。 これより、今後3年間で300fb^<-1>のデータ蓄積が期待されることから、今回破壊分岐比測定を行ったB^0→J/ψπ^0、B^0→J/ψη、B^0→J/ψρ^0過程によるCP非保存パラメータsin2φ1の測定を行い、既に発見されたB^0→J/ψKsによるCP非保存の結果と比較することで林益川理論の精密検証が可能であることを示した。
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