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2001 年度 実績報告書

粉粒体分離の階層的モデル化によるメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 12740224
研究機関北海道大学

研究代表者

柳田 達雄  北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (80242262)

キーワードパターン形成 / 粉体分離 / セル・オートマトン / シミュレーター / モデル化
研究概要

実験・モデル化・シミュレーション・数理解析の一体化により粉体分離現象(特に、回転円筒中における2成分粉体の分離現象)の総合的理解を目指し、連続体的側面と粒のサイズが無視できない離散的側面を持つ粉粒体の現象論の構築を目指した。
本年度は既に基礎づけされているセルオートマトン・モデル(Phys.Rev.Lett.82(1999))の詳細な解析を行った。このモデルは粉粒体の性質を実効的摩擦力の差として現し、摩擦力と駆動力である重力との兼ね合いにより、上層面で粉体が移動する。解析の結果、このモデルにおいて内壁と粉粒体間の実効的摩擦力が重要な要因となり分離現象が起こる事を明らかにした。
また、前年度、2種混合粉体系が浅層を成してなめらかな傾斜をころがる過程で初期の無秩序状態から縞状に分離する現象を実験的に発見した。この現象記述のため、セルオートマトンモデルを単層粒子が斜面を転がるモデルへと改良し、シミュレーションによる詳細な解析を行った。このモデルにおいて、パラメータ空間の大域的な探索した結果、無秩序状態から島状分離、縦縞パターン、横縞パターンと変化する遷移現象を発見した。さらに、セルオートマトンモデルとスピンモデルとの対応を調べた。今後は、浅層粉体流における粉体分離メカニズムを明らかにする必要がある。
また、粉粒体と流体との相互作用で生じるパターン形成現象として河川の蛇行・網状遷移に注目し、相互作用を簡単な状微分方程式で記述する事によりモデル化を行いシミュレーションで始めて蛇行遷移を再現した。この蛇行・網状遷移の再現は2001年度国際地理学会で注目を集めた。今後は河川蛇行のメカニズムの解明や制御の問題への発展が期待できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 柳田 達雄: "CML法による雲のパターンダイナミクスの解析"機械の研究. 54. 194-198 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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