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2001 年度 実績報告書

広帯域波形インバージョンによる3次元地震波速度構造及び減衰構造の同時推定

研究課題

研究課題/領域番号 12740257
研究機関東京大学

研究代表者

竹内 希  東京大学, 地震研究所, 助手 (90313048)

キーワード地球内部構造 / 波型インバージョン / Direct Solution Method
研究概要

本研究の目的は地球内部の3次元地震波速度構造及び3次元減衰構造を詳細にかつ同時に推定することである.本目的を達成するために必要とされる,効率的かつ高精度の理論波形計算手法の開発は,本研究計画以前に実施されており,計算手法の実データへの応用が本研究計画の主要な課題であった.昨年度は予備的な地震波速度構造推定を実施し一定の成果をあげた.本年度は地震波速度・減衰構造の同時推定を実施する予定であったが,データセットの不均一性のために考えていた程容易でないことがわかった.このためこの問題を解決する「新しい波形インバージョン手法」の開発に取り組むこととした.具体的な成果は以下の通りである.(1)各地震波形データが地球内部のどの領域の構造の情報を持つかを示す,客観的な指標を導入した.この指標を用いて,全体のデータセットが地球内部の情報を均一に持つように,データの重み付けを行うアルゴリズムを定式化した.(2)このアルゴリズムを用いた波形インバージョン法(新しい波形インバージョン手法)を用いれば,得られる内部構造モデルが改善されることを示した(Takeuchi & Kobayashi 2001, IASPEI).(3)「新しいインバージョン手法」を用いて,Degree-12の全マントルS波速度構造を推定した(Takeuchi & Kobayashi 2002, Superplume Workshop).得られたS波速度構造モデルは昨年度得られたモデルに比べて大幅に改善されており,新しい波形インバージョン法の有効性を示している.同様の手法を用いれば地震波速度・減衰構造の同時推定も可能であると思われる.本研究計画以降の課題としたい.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takeuchi, N., et al.: "Application of distributed Object Technology to Seismic Waveform Distribution"Seism. Res. Lett.. (in press). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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