• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

引き裂かれるフィリピン島弧-マコロード回廊生成プロセスの解明-

研究課題

研究課題/領域番号 12740259
研究機関京都大学

研究代表者

大倉 敬宏  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40233077)

キーワードGPS観測 / マコロード回廊 / フィリピン海プレート / 沈み込み / パラワンブロック / 衝突
研究概要

マコロード回廊周辺およびフィリピン断層沿いの14カ所で1996年4月から2000年9月までに行われた10回のGPSキャンペーン観測に関して、そのデータ収集および整理を行なった。これらのデータおよびフィリピン内外のIGS観測点のGPSデータをBernese Ver. 4を用いて解析し、ユーラシアプレートに相対的な速度場を求めた。その結果、すべての観測点で西ないし北北西向きに5-9cm/yearの値が得られた。しかし、マコロード回廊の北側と南側ではユーラシアプレートに対する速度が系統的に異なり、マコロード回廊内および回廊の南側が、北側の地域に対して年間2cmの大きさで東ないし北東方向に変位していることが明らかになった。また、マコロード回廊内で2〜4×10E-7の南北ないし北北西-南南東方向の伸長成分が検出された。また、マコロード回廊内の回転成分は反時計回りに0.2-0.4マイクロラジアン/yearであり、この値も周辺より若干大きめであった。この0.2-0.4マイクロラジアン/yearという値は古地磁気学的手法により得られた、過去200万年のブロック回転運動(最大40度)の平均回転速度とほぼ等しい。
求められた伸長成分や回転成分がマコロード回廊の生成時から連続するものであるとすると、マコロード回廊の生成には、約2Maにフィリピン海プレートの沈み込み様式がかわったことでパラワンブロックとフィリピン島弧の再衝突がおこったことが密接に関係していると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Ohkura et al.: "GPS Measurements in the Macolod Corridor, Philippines"Jounal of Geological Society of the Philippines. 56-3. 96-104 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi