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2000 年度 実績報告書

月重力解析アルゴリズムの精度と地域性の評価

研究課題

研究課題/領域番号 12740265
研究機関九州大学

研究代表者

竝木 則行  九州大学, 大学院・理学研究院, 助手 (50274428)

キーワード月重力場 / セレーネ
研究概要

クレメンタイン探査機の取得したマルチスペクトル画像をつなぎ合わせる際に生じる画像のズレを利用して、探査機の位置誤差を推定するアルゴリズムを開発した。画像処理のプログラムには、宇宙開発事業団が開発したプログラム(以下、NASDAプログラムと呼ぶ)を採用している。このプログラムでは、テンプレートマッチングの手法により、軌道内モザイクに際して画像間の東西方向のズレを補正する。この補正量から、逆に、画像ヘッダ部に収められている探査機位置情報の誤差量を推定することが可能である。また、軌道間モザイクでは、画像の幾何変換を行い、撮像時の高度が大きく異なる画像間の補正を行っている。この場合、探査機の姿勢が正確に推定できないため、幾何変換式そのものを最小二乗法を用いて推定しなければならない。幾何変換式には、x(東西方向)の二乗の項を省いた変形多項式を用いた。結果として、NASDAプログラムにより補正された画像の四隅の緯度・経度を用いて、探査機の姿勢と軌道を同じに推定するアルゴリズムを開発した。ただし、実際の撮像に於いては、(1)地形の高度が月平均半径から数kmまで変化していること、(2)地形の傾きと姿勢の傾きを分離することが不可能であること、から我々の開発したアルゴリズムでは誤差量を過大評価している。特に(2)の誤差が位置情報の推定に大きく影響していることが判明した。探査機の姿勢は慣性系(恒星)に対して0.05度の誤差で決定されているが、月重心に対する誤差量は未知である。しかし、短期間での姿勢変化量は0.05度よりもさらに小さいと予想される。この性質を利用して、姿勢誤差を、さらには位置誤差を抑えることが可能である。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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