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2000 年度 実績報告書

大気・海洋のシアー流中のモード波解析法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12740273
研究機関九州大学

研究代表者

伊賀 啓太  九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (60292059)

キーワードシアー流 / 中立波 / モード波 / 正則モード / 連続モード / 渦位
研究概要

本年度の研究では、現象としては存在しても数学的には存在できないことが知られている非一様渦位シアー流内の中立モード波を、実際に取り出す手法の確立を行なった。具体的に得られた結果は以下のようにまとめられる。
1)渦位が一様でないシアー流中であっても、次のような手法よってモード波を具体的に取り出すことが可能となった。まず、小さな一区間の渦位が一様になるような基本場を作って固有値問題を解く。この少し変形された問題を解くことにより、渦位を一様にした小さな区間においてはモード波の性質を調べることが可能になる。渦位を一様にする区間の位置をシアー流領域全体に走査し、その結果を総合することによって、モード波の性質の全体像が浮かんでくる。
2)この解析法を適用する際には、次のことに注意しなければならないことが明らかになった。小さな一区間の渦位を一様に変形した基本場の固有値問題を解くと、様々な位相速度を持ったモードが得られるが、その中から、区間の中心での流速に一致する位相速度を持つようなモードを選択し、そのモード波の性質をしらべること。
3)対応する連続モードの解析を行なうことによって、この解析法の意味を明確にした。すなわち、上記の手続きは、2ヶ所の特異点(渦位を一様にした区間の両端)における関数の傾きの飛びが互いに打ち消し合うようなモードを取り出したことに対応する。また、数学的には連続モードを構成する3つの基本解のうちの特異性の弱い2つ(正則な解と対数特異性のみを持つ解)から構成される連続モードを探すのに相当するということも明らかになった。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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