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2000 年度 実績報告書

気体X線散乱法を用いた電子相関の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12740309
研究機関東北大学

研究代表者

渡辺 昇  東北大学, 科学計測研究所, 助手 (90312660)

キーワード気体X線散乱実験 / 電子相関 / CISD / CCSD
研究概要

エネルギー分散型の気体X線散乱強度測定装置を開発するのと同時に、耐圧型の試料セルの製作など、周辺機器の整備を行った。本装置を用い、更に様々な解析上の工夫を加えることにより、定量的なX線散乱強度の測定を可能とした。
この手法を用いることで、基本的な試料であるN_2、CO、N_2Oに関して、X線散乱強度の定量的な測定に成功した。更に実験と同時に理論計算にも着手し、Hartree-Hockレベルおよび電子相関を取り入れたCISD、CCSDレベルでの理論的波動関数より、X線散乱強度を計算した。実験値と理論値との比較により、X線散乱強度に現れる電子相関の効果やab-initio計算における基底関数の影響を論じると伴に、現代の量子化学計算の問題点を明らかにした。これにより、気体X線散乱実験が電子相関の効果を研究する上で有効な実験手段であることを示した。
以上の結果に関して、現在論文を執筆および投稿中である。また、本研究の成果に関して化学と工業誌(日本化学会)に以下のような総説を発表している。
"電子と電子は反発する:X線散乱により電子相関を直接観測する"
渡辺昇、化学と工業誌、Vol.54、132-135(2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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