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2001 年度 実績報告書

赤外外部反射吸収法によるn-アルカン表面の分子構造と相転移挙動に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12740327
研究機関昭和大学

研究代表者

山本 雅人  昭和大学, 教養部, 講師 (50277844)

キーワード分子構造 / 相転移 / 赤外外部反射吸収法 / アルカン / 表面・界面 / 凝集・分散 / ラマン分光法 / 温度変化
研究概要

平成13年度はこれまでに、以下の実験を行った。
1.空気とアルカン液体(n-C_<17>H_<36>)の2相系における赤外外部反射吸収スペクトルを入射角30度での温度依存性をより高感度に測定した。
2.上記アルカンと水の2相系、アルカンのみ、および、アルカン-両親媒性分子-水の3相系におけるラマンスペクトルを測定した。
3.水表面に両親媒性分子を数分子層程度展開した上に、上記のアルカン液体を滴下し、その量(アルカン層の厚さ)を変えながら赤外外部反射吸収スペクトルを測定した。
その結果、以下の知見を得た。
I.融点より数℃高い特定の温度において不連続な差スペクトル変化が観測された。これは、アルカンのバルク液体内部の無配向状態と異なる規則構造がその温度で表層近傍において出現・消失するためと考えられる。
II.上記2のラマンスペクトルの違いから、融点よりわずかに高い温度領域において、異種分子と接する界面近傍で炭化水素鎖が、接する分子の違いにより異なる構造をとることがわかった。キーバンドの帰属と併せて詳細を解析中である。
III.上記3の赤外外部反射吸収スペクトルにおいて、アルカン層の平均厚さがマイクロメーターのレベルでも下地の水に由来するピークが観測された。赤外線の反射光を赤外領域に吸収を持つ媒体から測定する赤外外部反射吸収法では、測定深さが数分子層レベルよりも深いことがわかる。また、入射角、媒質の光学定数、形成された層の二次元面内での凝集・分散状態、温度など多くのパラメーターに依存することも示唆された。ブルースター角顕微鏡や顕微測定法を用いて条件を確認しながらさらに調べる必要がある。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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