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2000 年度 実績報告書

FDCDを利用した複合体中の特定有機化合物の選択的CD測定研究

研究課題

研究課題/領域番号 12740347
研究機関広島大学

研究代表者

根平 達夫  広島大学, 総合科学部, 助手 (60321692)

キーワードFDCD / CD / 励起子カップリング
研究概要

本研究の目的は大きくは、ピコグラム程度の超高感度でのCD測定や、複合体中の特定化合物のCD測定など、これまでに例のない応用の可能性を秘めたFDCDの可能性を最大限に引き出すことにある。そのアプローチの一つとして、FDCDの適用限界を探るために適当なモデル化合物を用意して、FDCDの挙動を系統的に調査をする必要があると考えている。本年度は、モデル化合物による系統的な探索を行うための鍵化合物を設計、合成し、その各種蛍光データやCD/FDCDを測定することにより、それが探索ツールとして合目的であることを確認した。
鍵化合物の基本として、その配座が固定されていることと、そのために典型的な励起子カップリングCDを示すことから、シクロヘキサン-1,2-ジオール骨格を選び、この骨格の側鎖部分を誘導化することを想定して、置換基交換の可能な側鎖を持つ糖類を出発原料に選んだ。実際には、D-グルコースとD-ガラクトースを出発原料として誘導化し、それぞれから実用的には問題ない収率で設計通りの1,2-trans-ジオールと1,2-cis-ジオールを合成的に得ることに成功した。次に、それらの鍵化合物が、CD/FDCDともに予想通りに発現することを、今回の申請により導入されたFDCD付属装置を用いた測定によって確認した。さらにそれらの各種の蛍光スペクトルデータは、CD/FDCDの挙動をよく説明しており、このことは申請者の前の報告(J.Am.Chem.Soc.1999,121,8681.)の内容ともよく一致する。
なお、FDCDの測定には従来のCD測定装置に装着するFDCD付属装置を必要とするが、申請者の所属する広島大学にはそのための環境が十分ではないので、国税庁醸造研究所の施設を用いてその環境を整え、前述の鍵化合物のCDおよびFDCDを測定した。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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