研究概要 |
(1)AtAUX2-11::GUSラインを用いて、温度感受性胚性致死突然変異体の単離を行った。EMS処理をしたラインを制限温度である25度下で4000株成育させ、200の候補を得た。現在M3世代で表現型の確認中である。 また、ストックセンターより分与可能な76ラインの胚性致死突然変異体を分与してもらい、温度感受性を示すかどうかを検討した。さらに、T-DNA挿入突然変異株をスクリーニングし、44ラインの胚性致死突然変異体を単離し温度感受性を検討した。しかし、120ラインにおいて現在の所温度感受性の胚性致死突然変異体は得られていない。 (2)約12000ラインのアクチベーションタグラインをストックセンターより分与してもらい、Trp入りの培地を用いて側根の形成能の違いを指標にしてスクリーニングを行った。その結果、根においてオーキシン関連の表現型を示す121ラインの突然変異体を得た。そのうち、mm31は根毛の数が増加し、根毛が顕著に伸長するというオーキシンが過剰に存在する場合に示す表現型を示したが、暗所でトリプルリスポンスを示した。その他の結果から、mm31はエチレンのシグナル伝達系の突然変異体であることが明らかとなった。 mm13突然変異体は劣性の突然変異体でTrpに依存して側根の数が増加する。この側根数の増加はオーキシンの輸送阻害剤であるNPA、アンチオーキシンであるPCIB抑制され、オーキシンのIAA,NAAで促進された。これらのことから、MM31遺伝子はTrp依存のオーキシン合成経路に関与していると考えている。 (3)ABP1をbaitにしたyeast Two Hybridスクリーニングを行い、2つの候補N14,N22を得た。N14はABP1との結合にオーキシン依存性を示し、過剰発現株の解析からN14はABP1のアンカー蛋白として機能していると考えている。
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