マイクロチップレーザなど小型レーザの高効率Qスイッチ発振のため、今年度は下記の研究を行った。 1.Nd:YAGマイクロレーザをQスイッチ動作させるため、Cr^<4+>:YAG過飽和吸収体を用い、Cr^<4+>:YAGの初期透過率を高効率および高平均出力動作、高パルスエネルギー動作、高ピークパワー動作のための最適化をおこなった。ビーム品質TEM_<00>で変換効率22%で440mWの平均出力、単一周波数動作時(線幅〜300MHz)に、33μJのパルスエネルギー、21kWのピーク出力を得ることに成功した。 2.従来ボッケルスセル素子としてよく用いられているKDPやKD′P素子に比べ、半分以下の低い電圧で動作が可能なRTP Q-Switch素子を用い、偏光特性などのQスイッチ動作のための理論的検討および基礎実験を行った。 3.小型の単一周波数アクティブQスイッチレーザの開発を行い、繰り返し周波数10kHzで平均出力3.1W、効率16%を得ることに成功した。
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