研究概要 |
本年度の研究によって得られた成果の概要は以下の通りである. 1.線形スクランブル法の実装を行い,この方法によって準モンテカルロ法の誤差評価を行うプログラムの開発を行った. 2.Niederreiterの原理に基づく準乱数の生成アルゴリズムの開発を行い,プログラムの実装を行った. 3.具体的ないくつかの問題への適用を行い,誤差評価方法の有効性を実験的に確認した.また成果の一部として,金融工学における派生証券の価格付けの問題への適用結果について,国際学会(The Fourth International Conference on Monte Carlo and Quasi-Monte Carlo Methods in Scientific Computing,Nov.27-Dec.1,2000,Hong Kong)において発表し,論文としてまとめた. 上記1,2で作成したプログラムを利用して,準モンテカルロ法の誤差評価手法を比較的小規模な問題へ適用した.結果はおおむねどの手法でも妥当な誤差評価が得られている.今後,より大規模な問題への適用を進め,おのおのの手法の性質,有効性の検討を進める予定である.
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