研究概要 |
従来まで提案されてきたCAモデルの多値一般化を行い、整理分類が完了した。これはCAモデルをオイラー形式で表現したものであり、さらに現実の交通流データとの比較対比も行なった。その結果、オイラー形式でのモデル化は有効であり、現実の観測より得られたメタ安定状態や同期流状態も再現することに成功した。メタ安定分岐からの渋滞相転移は、途中のメタ安定状態を通って強い渋滞相へ移行することが明らかになった。これは自然渋滞解明への大きな進歩である。さらにこの臨界状態の時は交通密度がランダムに変化することも分かった。そのパワースペクトルはホワイトノイズ的であり、決定論的ルールに従う時間発展でこのような現象が見出されたのは大きな言述であり、今後解明してゆかなくてはならない。また,データを新たに得たことにより、交通の時空間構造を取り入れたシミュレーター開発に着手している。
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