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2000 年度 実績報告書

液晶とPZTによる超音波カメラの開発

研究課題

研究課題/領域番号 12750067
研究機関埼玉大学

研究代表者

李 鎮伊  埼玉大学, 工学部, 助手 (80322022)

キーワード非破壞検査 / 超音波 / 圧電効果 / 液晶 / カメラ / 弾性波 / 可視化 / PZT
研究概要

超音波による非破壊検査やAE法などに使用されている圧電セラミックスのなかで,PZTと呼ばれるジルコンチタン酸鉛(PbZO_3-PbTiO_3)系圧電素子は安定的に高い圧電定数を有し,使用温度範囲が広いという特徴を持っている。一方,ノートパソコン・携帯用電卓・携帯電話等の表示装置として幅広く用いられている液晶セルは共通基板とセグメント基板の2枚のガラス板の間に10μm程度の厚さの液晶層を封入したものであり,1ボルト程度の電場により液晶セル内の配向をコントロールできる。ここで、白金を両端に蒸着したPZT棒(3×4×40mm)を2次元的に配列した上,片側を銅版に半田付けして液晶セルの共通基盤に連結し,反対側の端をセグメント基盤に連結した構成により超音波などの弾性波を可視化する装置の製作を試みた。両端を電極とした時の打撃試験(約2.7×10^<-4>Jの打撃エネルギー)により圧電波形を観察した結果,30V程度のピーク電圧が打撃後25μs近傍で現れ約10kHzの周波数で減衰し約800μs後に消滅することがわかった。このような周波数によるLEDなどの一般的な発光素子の点灯並びに視覚的な認識のためには複雑な電子回路の製作または高速カメラの導入を必要とする。しかし,今回導入した液晶セル(twisted nematic type)は電場により,ねじられる速度は勿論もとの状態に戻る速度が遅いため,別途の電子回路がなくても上述のPZTの打撃による弾性波の可視化が可能であった。さらに打撃によるPZTからの電圧波形は正負の電圧が順次的に現れながら減衰していくため,液晶の配列をもとの状態に戻す役割をすることがわかった。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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