• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

ヘリコンスパッタ・イオン注入複合処理によるアモルファスSiC皮膜の作成及び評価

研究課題

研究課題/領域番号 12750076
研究機関広島大学

研究代表者

加藤 昌彦  広島大学, 工学部, 助手 (70274115)

キーワードヘリコンスパッタ / アモルファスSiC / イオン注入 / 摩擦・摩耗 / 界面破壊靭性値
研究概要

チタンは比強度,耐食性に優れているが,表面活性が高いために容易に焼き付きを生じるので,これを改善するためにはSiCコーティングが有効であると考えられる.しかし,SiCは摩擦係数は高いという欠点がある.これを改良するためには,SiCを固体潤滑効果が得られるアモルファス構造にすることが有効である.
そこで本研究では,SiCのコーティングに,高品質の薄膜が製造可能なヘリコンスパッタ装置を使用し,純度99%のSiCターゲットをスパッタさせることにより,Ti基板にSiC薄膜を成膜した.その結果,基板加熱を行わずにスパッタした場合,SiとCの元素比がほぼ1:1のSiCがアモルファス構造で堆積することを,電子線マイクロアナライザおよび低角X線解析により確認した.SiCコーティング試験片の摩擦・摩耗試験を行った結果,SiC薄膜の摩擦係数はSiC焼結体の1/2以下にまで低下し,安定摩耗領域では1/7程度にまで達することがわかった.また,摩耗量も著しく改善され,同じ厚さのTiN薄膜と比べても改善効果は大きい.
SiC薄膜の攪拌を目的として窒素イオン注入を行い,摩擦・摩耗試験を行った.その結果,膜厚が1μmと薄い場合は,スパッタSiCとほぼ同等の特性を有することがわかった.
また,SiC薄膜の耐摩耗性改善効果は薄膜のはく離とともに消失するので,薄膜のはく離より界面破壊靭性値を評価することを試みた.その結果,界面破壊靭性値は摩耗サイクルの増加とともに疲労して減少することが明らかとなった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 加藤昌彦: "ヘリコンスパッタにより作成したアモルファスSiC薄膜の耐摩耗性評価"日本機械学会材料力学部門講演会. (発表予定). (2001)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi