| 研究概要 |
本年度は,様々な製品の加工にも多用され,汎用性が高い,ボールエンドミル加工を対象として,ソフトウェアの基本部分の完成を目標に,以下の手順で研究を遂行した.
○主要となる機能の検討
まず,申請者がこれまでに作成してきた多軸制御加工CAM開発用のライブラリを転用し,その他,形状特徴の自動認識,自動行程設計,自由形状生成など,新たに追加すべき機能について検討した.
○基本ライブラリの作成
検討の結果,必要となった機能を実現する計算アルゴリズムについて設計し,それらをプログラムとして実装した後,ライブラリとしてまとめ,ソフトウェア開発用パッケージとして利用可能なものとした.
○計算実験のための基本プラットホームの構築
作成した基本ライブラリパッケージを用いて,計算機上に5軸工具経路生成用の基本プラットホームを構築し,同時に,各ルーチンの処理に計算幾何学の手法などを適用することによって,プログラム全体の高速化を図った.
上記のように本年度の作業は,プログラムの開発が中心となった.効率的に作業を進め,迅速に計算データを収集するために,世界規格のCADデータフォーマット利用してプログラム作業の負担を軽減するために,消耗品費で幾何モデリングカーネルソフトウェアを購入した.同時に,より高度な機能を付加するために,計算幾何学ライブラリのライセンスも購入して活用し,開発作業の軽減を図った.
国内旅費は,5軸制御加工法やアルゴリズム設計に関する調査や情報交換のために利用した.その他の経費は,成果報告のための資料,論文などの印刷料金として利用した.
|
