• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

ボルド・カルマンフィルタの構造方程式に基づく多点応答オーダートラッキングの研究

研究課題

研究課題/領域番号 12750187
研究機関滋賀県立大学

研究代表者

松村 雄一  滋賀県立大学, 工学部, 助手 (20315922)

キーワードオーダートラッキング / フィルタ / モード分解 / 実稼働時応答 / センサー配置 / モード解析 / 共振 / 回転次数比分析
研究概要

本年度は,提案する手法を実行する際に問題となる信号成分の周波数同定,通過帯域の設定,センサー配置について研究を行った.
ボルド・カルマンフィルタの実行には信号成分の周波数変化を精度良く同定しておく必要がある.一般に回転機械においては回転周波数成分とそれに同期する成分以外に,共振成分も励起されるが,タコ信号だけを用いた従来の方法では無視され,ボルド・カルマンフィルタにおける推定誤差の要因となる.そこで,回転周波数同期成分と共振成分の周波数の時間変化を,時変AR係数を用いた時変スペクトル推定法から求めることとした.また,従来のボルド・カルマンフィルタでは,信号の通過帯域を経験的に決定していたが,操作者の熟練を必要とすることから,最尤推定により観測雑音とシステム雑音の分散を推定し,赤池情報量基準を用いて最適な通過帯域を決定する手法を用いた.これらの手法を組み合わせて,ローターから得た信号に適用した結果,試行錯誤なしに回転周波数同期成分と共振成分の最適通過帯域幅を設計でき,各成分の時変振幅を分離・同定できることを示した.
また,提案する手法により得られた多点実稼働時応答をモード分解する際の精度は,モードベクトルの精度に依存するばかりでなく,センサー配置の影響も顕著であることがわかった.そこで,センサー配置においては,質量行列を必要としないモードベクトルの直交性検査で用いる射影子を要素とするベクトルの分散が小さいほどモード分解結果の解釈が容易であり,これは実験から得られるモードベクトル間の角度が直角の意味でできるだけ直交となるほど顕著であることを理論的に示した.また,最適なセンサー配置を推定する簡易な手法についても提案し,数値的にその効果を示した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yuichi Matsumura: "The Effect of Mode Shape Error on the Cross Orthogonality Computation"Proc.of the 19th International Modal Analysis Conference. 897-902 (2001)

  • [文献書誌] 松村雄一: "モードベクトルの直交性検査における計測点選択の影響"日本機械学会関西支部第76期定時総会講演会講演論文集. 10-17-10-18 (2001)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi