研究概要 |
実用的なテザー遠隔駆動作業機システムを構築する目的で,ハイパー・テザー基本ハードウェアを構成する1)テザー,2)ウィンチ,3)先端連結機構,そして(4)移動プラットフォームを下記の問題点や課題を考慮しながら開発した. 1.テザー:連続供給可能電力,通信用周波数帯域,電力線通信技術などを考慮して導線の線数や線径の最適化を検討した.また,耐油性,耐候性,耐薬品性や耐磨耗性に優れたジャケット(テザーの最外層)を選定し,高い抗張力と小さい繰り返し曲げ曲率半径を実現するためのテザー(Y-137同軸タイプテザー)を試作した. 2.ウィンチ:テザー張力や方向測定用のセンサ系,そして電力とデータ伝送用スリップリング等を装備したウィンチの設計を開始した. 3.テザー先端連結部:対象物との機械的連結以外に,電気的連結を実現するための機構を開発し,実験によって有効性を検証した. 4.移動プラットフォーム:ガソリンエンジンを搭載した移動プラットフォームを開発した.エンジンは移動用の駆動力以外にも,電力発電用にも使用できる.テザーを用いて発電された電力を作業機に伝送する実験を行った.
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