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2000 年度 実績報告書

蛍光EXAFS法による半導体中の極希薄原子周辺局所構造と半導体物性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12750259
研究機関東京大学

研究代表者

大渕 博宣  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40312996)

キーワード蛍光XAFS / 局所構造 / Tb / Si / SiO_2 / 発光特性 / イオン注入 / アニール
研究概要

本研究では蛍光XAFS測定を行い、SiおよびSiO_2中に添加された希土類Tbイオン周辺の局所構造の解析、および発光特性との関係を調べた。
試料は、n型およびp型Si(100)基板、および熱酸化処理を施したn型およびp型Si(100)基板に対しTbイオンを注入することにより作製した。また、900℃でlOminアニール処理を行った試料も作製した。蛍光XAFS測定は、高エネルギー加速器研究機構放射光研究施設BL12Cにおいて、100Kにて行った。また、PL測定はArレーザを用いて室温で行った。
XANES測定の結果、Si:TbおよびSiO_2:Tbいずれ試料もメインピークの位置はTb_4O_7(3価と4価のTbが混在)よりもTb_2O_3(3価のTbのみ)のメインピーク位置に近いことが分かった。このことから、Tbイオンの価数は3画であり、基板の種類に依存しないことを明らかにした。また、EXAFS測定の結果から、Si:Tb試料ではTbの周囲にSiが配位した構造、SiO_2:Tb試料ではTbの周囲にOが2配位および6配位した構造が混在していることが分かった。また、p型よりもn型Si基板の試料の方が、Oが6配位した構造の割合が多くなることが分かった。これは、p型Si基板に含まれる不純物のボロンによってOの6配位した構造の形成が抑制されるためであると考えれらる。また、Oが6配位した構造の割合は、アニール処理によっても増加することが分かった。さらに、PL測定の結果と比較すると、発光強度の強い試料の方が6配位構造の割合が多くなる傾向を示した。このことから、SiO_2:Tb試料の発光スペクトルの変化には、Oが6配位した構造の形成が関連していることを見出した。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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