本年度では、下記に示した内容について実施を行った。 1、種々の蛍光色素を真空蒸着法によりガラス基板に成膜し、蛍光色素膜の吸収スペクトル及び励起光源に紫外線発光ダイオード(UV-LED)を用いたときの蛍光スペクトルについて測定を行った。 2、種々の微量有機ガスに対する蛍光色素膜の基礎光学特性について測定を行った結果、有機ガスの種類によって蛍光強度変化が異なることが見られた。 3、光源とするUV-LED、伝送路とする光ファイバ、センサヘッド部とする全反射面を3面もつコーナーキューブプリズム、光検出器とするアバランシェフォトダイオードを用いて、微量有機ガス検出の光センシングシステムの構成を行った。また、本システムにおける光利用率や光損失の測定を行った。 4、本研究で提案した光センシングシステムを用いて、実時間上での微量有機ガスの検出を行うことが可能となり、種々の有機ガスによる応答特性の解析結果から種類の特定の可能性を見出した。 5、以上の研究結果を取りまとめ、問題点や改善すべき点の検討を行い、光センシングシステムの一時評価を行った。
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