研究概要 |
脳の中での学習と視線の移動の関係を明らかにし,時空間パターンの中からどこの情報をどのような割合で操作に用いているのかを計算機上でのモデル化と行動実験を通して明らかにすることを目的としている. 視線方向や注視点の位置だけでなく,視界のどこの領域をどのような割合で見たときに正確で安定な動作を行うことができるか,どこの情報を用いて操作を覚えるのか,さらに,どのように情報を提示すると学習が速く行われるかといった,新しい教示方法やヒューマンインターフエースについてもシステムを提案する. 本年度は,小脳-大脳基底核関連モデルの作成に関連して,制御対象と環境のモデルをシミュレーション用ワークステーションを用いて作成した.対象としては,自動車の運転環境を想定し,ドライバーのハンドル操作を,異なる複数の視線情報から強化学習を用いて獲得するモデルを構築した.この結果,異なる視線情報を組み合わせて運転するドライバーモデルが構築できた. さらに,行動実験の準備として,ドライバーの視線から得られる画像をコンピュータ上で作製し大画面のスクリーンに投影し,ハンドルとアクセルとブレーキにより操作可能な簡易なドライビングシミュレータを作製した.
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