本年度は、 1.ブロックレベル配置設計においてブロック分割手法と首尾一貫した配置制約生成手法 2.ブロック分割、及び配置における制約と整合するクロック木合成手法の基本的なアルゴリズムを提案し、公開ベンチマークを入力とする実装を行い、既存手法との比較を行った。 1.は、回路の2分割を繰り返しながら階層化を行っていく過程で、ブロック配置に対する位相的な制約を生成するものである。この位相的な制約は、ブロック配置を表現する手法として提案しているSEQ・PAIRに対して課せられる。SEQ-PAIR上での制約をSuper-Constraintとし、この制約により、(a)配置の探索空間が飛躍的に小さくできること、(b)制約を満たすことが低配線密度な配置につながること、などを明らかにした。 また、2.クロック木については、Super-Constraintの生成と同様に、回路2分割を繰り返す過程において、クロックバッファの挿入位置と木のトポロジーを構築する。 これらの提案により、一般的な入力に対しては、分割、配置、クロック木合成の3工程を首尾一貫して最適化できることがわかった。
|