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2000 年度 実績報告書

実験動物による擾乱を自動補償する電子スピン共鳴スペクトロメーターの開発

研究課題

研究課題/領域番号 12750377
研究機関山形大学

研究代表者

平田 拓  山形大学, 工学部, 助教授 (60250958)

キーワード電子スピン共鳴スペクトロスコピー / マイクロ波共振器 / 高周波磁界発生効率
研究概要

本年度は二つのサブ・プロジェクトを実施した。
【サブプロジェクト1】
1)共振周波数と整合状態を電圧により制御可能なサーフェイスコイル型共振器を試作する。共振周波数は1.2GHzとする。共振器は一回巻のコイル(直径10mm)と二本の同軸線路により構成された平衡伝送線路、平衡・不平衡変換を行う半波長共振線路により構成した。目標とする共振周波数可変範囲は10MHzである。
2)十分なインピーダンス整合(リターンロスが45dB以上)を得るための制御電圧が20V以下となるように整合回路のパラメータを調整した。バラクターは5Vから25Vの範囲で動作する1SV186を使用した。
【サブプロジェクト2】
1)共振器に蓄えられる磁気エネルギと共振器内のエネルギ消散を定式化した。平衡伝送線路とバランには電界と磁界の定在波が生じているので、その電磁界分布より磁気エネルギとオーム損、誘電体損を計算した。サーフェイスコイルからは、電磁界が放射されるので放射抵抗を計算した。損失のある生体試料を計測する際には試料中の誘電体損も考慮する必要があった。最終的には共振先鋭度の計算を可能にした。
2)サーフェイスコイルに生じる高周波磁界の発生効率を定式化した。
3)共振器の共振先鋭度とサーフェイスコイルの高周波磁束密度を計測し、1)と2)の定式化を検証した。計算精度の目標は、共振先鋭度については20%以内、磁束密度については10%以内の誤差であった。
サブプロジェクト1についてはJournal of Magnetic Resonanceに論文が掲載された。サブプロジェクト2については、Review of Scientific Instrumentsに投稿中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Hirata,T.Walczak,and H.M.Swartz: "Electronically tunable surface-coil-type resonator for L-band EPR spectroscopy"Journal of Magnetic Resonance. 141・1. 159-167 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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