研究概要 |
1.識別アルゴリズムの構築 平成11年度までに,すでに申請者はななめ横顔による個人識別の実現の可能性と,人の優しいデータ取得方式の実現の可能性を確認していた.そこでまず,さらに簡単な実験装置を構成して実験を行ない,その結果をもとに,アルゴリズムの完成度を高めていった.本アルゴリズムは,できるだけ被験者に与える制約をなくして撮像されたななめ顔画像に対して処理を行なうものであり,まず得られた画像中にて,顔の位置,大きさ,向きなどのキャリブレーションを行ない,そして正規化された顔画像から個人の識別の情報となる特徴量を抽出し識別処理を行なう. 2.試作システムの設計 ななめ横顔による個人識別の有効性の確認のために行なった基礎実験の結果をもとに,自動識別システムの設計し,仕様やシステムパラメータなどを決定した.このシステムは,顔画像を撮像するCCDカメラおよび3次元データを取得するための照明投光器,その画像データを計算機に取り込む画像メモリ,その画像データから,誰であるかを識別する計算機により構成されている.このシステムでは,ななめ顔画像の取得の際に,被験者に与える制約を最小限に抑えながら,個人識別の自動化の達成を可能にするデータを得ることが可能であると思われる.
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