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2000 年度 実績報告書

電気化学的補修工法の適用による複合劣化コンクリート構造物の性能回復に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12750422
研究機関徳島大学

研究代表者

上田 隆雄  徳島大学, 工学部, 講師 (20284309)

キーワード塩害 / 中性化 / アルカリ骨材反応 / コンクリート構造物 / デサリネーション / 再アルカリ化工法 / リチウム系溶液 / コンクリート膨張
研究概要

塩害や中性化によるコンクリート構造物の早期劣化現象が深刻化する中で、従来からの補修工法に代わる根本的な手法として、電気化学的補修工法が開発され、注目を集めている。ただし、電気化学的補修工法を反応性骨材を含むコンクリート構造物に適用した場合に、通電処理によるアルカリの集積により、アルカリ骨材反応によるコンクリート膨張が促進されることが懸念されている。そこで本研究では、塩害、または、中性化により劣化したコンクリート構造物が反応性の骨材を含んでいるという複合劣化状態を想定した供試体を用意し、この供試体に電気化学的補修工法であるデサリネーションや再アルカリ化工法を適用した後に補修効果を確認するとともに、処理後のアルカリ骨材反応によるコンクリート膨張挙動を検討した。
この結果、現時点で得られた結果の概要は以下の通りである。
1.アルカリ骨材反応によるコンクリートの膨張抑制効果を期待して、リチウム系水溶液を電解液として用いた場合においても、デサリネーション、または再アルカリ工法により十分な脱塩効果、または、再アルカリ化効果が得られた。
2.リチウム系水溶液を電解液として用いることにより、通電処理によるコンクリート中ナトリウム集積量を低減することができるとともに、リチウムイオンをコンクリート中に浸透させることができた。
3.特に塩害や中性化による劣化程度が厳しい場合に、リチウム系水溶液を電解液として用いることによる処理後のコンクリート膨張量抑制効果が大きくなった。
今後は、処理後の長期的なモニタリングを継続し、反応性骨材を含む構造物への電気化学的補修工法適用条件を提案したい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 松本健一: "中性化とアルカリ骨材反応の複合劣化に対する再アルカリ化工法の適用"複合劣化コンクリート構造物の評価と維持管理計画に関するシンポジウム論文集. (印刷中). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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