研究概要 |
初年度である平成12年度のは,実際に兵庫県南部地震で不等沈下を生じたタンクの被災事例から,その被害の特徴の抽出を行った.また実際に現場で行った固化剤注入試験ならびにそこからサンプリングした試料に対して行った強度試験結果についてまとめた. 実地盤での地盤の固化工法に近い条件で薬液注入した試料を用いて改良地盤材料の強度並びに変形特性を調べた.この試料の作成は既存のモールドで,24.5〜196kPaの有効鉛直応力を作用させた状態で薬液を注入することによって行った.実験では3軸圧縮・伸張試験により強度特性を,繰り返し三軸試験により改良土のG-γ,h-γ関係を調べることにより,改良土の変形特性を把握することができた. 改良地盤材料の変形特性と現行のタンク基部地盤の液状化判定法を参考に,遠心模型振動実験の実験条件を策定した.模型地盤の基本的な寸法はこれまで他の工法について検討したものと同様の条件とし,地盤改良深さ・幅,タンク荷重をパラメータとして条件を決定した.特に深さについては,現行の液状化判定で用いられるP_L値を基準に決定した. 来年度は,この計画に基づき,遠心模型実験を実施する予定である.
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