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2001 年度 実績報告書

アレイ地震動記録に基づく入力コヒーレンスが実在基礎の多次元応答に及ぼす影響評価

研究課題

研究課題/領域番号 12750522
研究機関大阪工業大学短期大学部

研究代表者

上林 宏敏  大阪工業大学短期大学部, 建築学科, 講師 (30300312)

キーワード地震動空間変動 / 基礎入力動 / 観測記録 / 相互相関解析 / オクターブバンドパスフィルター解析 / 多次元応答 / 実在基礎 / アイレ地震観測
研究概要

地震動空間変動は基礎応答の並進成分を低減する反面、ねじれや回転成分を二次的に発生させる.これらの地震動空間変動と基礎応答の関係は、理論計算に基づいて調べられている例が多く見られる.しかしながら,自由地盤でのアレイ地震観測から得られた地震動空間変動量と基礎地震応答の関係を理論計算などの際に導入される様々な仮定を置くことなく,観測にのみ基づいて比較検討した例は殆ど無い.一方,地震動空間変動は地震波に含まれる周波数成分ごとにその特性が異なる.さらに同じ周波数成分であっても地震動の主要動部とコーダ部でも、その特性が変わる.
本研究では、地震動継続時間中の時間ウインドウと周波数成分をパラメターとして,地震動空間変動と基礎応答の関係を観測記録にのみ基づいて調べた.地震動の相互相関係数(自由地盤上の2地点間の地震動相互相関係数)は,5秒幅の時間ウインドウを時間軸上でずらしながら計算した.また,各時間ウインドウ波形を中心周波数0.75,1.5,3.0,6.0,12.0Hzのオクターブバンドパスフィルターを施し,各フィルター波形について相互相関係数を求めた.地震動空間変動と基礎並進動・ねじれ振動の関係を調べた。その結果,次のことが確認された.1)S波到達時において,相互相関係数は高い値(0.8以上)を示し,並進成分の入力低減は少なくなる.また,ねじれ振動成分も少なくなる.一方,2)地震動のコーダ部分において,相互相関係数は低い値(0.3〜0.6)を示し,並進動成分の入力低減が生じ,ねじれ成分の増加が見られた.今後は,地震動の上下動成分による空間変動と基礎上下動・回転動各成分との関係について調べる予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 上林宏敏, 堀家正則, 竹内吉弘: "北摂地域における地下構造推定と地震動アレイ観測(その2)"地球惑星科学関連学会2001年合同大会予稿集. (Sg on CD-ROM 005). (2001)

  • [文献書誌] 上林宏敏, 堀家正則, 竹内吉弘: "微動H/Vスペクトル比の空間変動を用いた深部不規則地下構造の推定"日本地震工学会2001年大会梗概集. 95 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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