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本課題は、修正Gurson型降伏条件式を用いて定式化を行い微小空孔発展式を導入することによって延性破壊を考慮した剛塑性有限要素解析コードを用いて、せん断打抜き加工の予測を行う事を目的とする。また、空孔発展式のパラメーターを簡便な実験によって決定する手法を確立することを最終目的としている。これまでに空孔生成パラメーターに及ぼす応力場の影響を実験的に調査し、それを定式化し解析コードに導入することに成功している。
各種材料の空孔生成が起こるひずみ値と空孔合体および破断に相当する空孔率を、引張試験の実験および解析結果を比較して算定した。試験は平滑引張試験と平滑部に曲率半径1、3mmの切欠きをつけた切欠き付引張試験をS60C・S45C・SPCCについて実施し、破断ひずみを測定した。中心部応力場を応力三軸度で表現し、破断ひずみと応力場の関係式を求め、空孔発展式に導入した。また他の破壊パラメーターは、各試験のFEM解析を破断ひずみおよび変位-荷重曲線が一致するように変更しながら繰り返し行うことによって決定される。破断ひずみおよび変位-荷重曲線が実験結果と一致したときのパラメーターを用いてせん断解析を行ったところ、せん断加工部におけるだれ量やせん断面長さおよびバリ高さについて実験結果とよい一致が見られた。また、解析において材質による亀裂の発生時期や破断時期の違いが見られ、これらは実験結果と定性的・定量的に一致していた。この結果から材質の違いによるせん断挙動の予測が行えたといえる。平成13年度においては、空孔発生ひずみ以外の破壊パラメーターについての実験的決定方法の検討を行ってゆく。
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