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2000 年度 実績報告書

STM/SNOM複合システムによるナノ空間分解能での表面構造と光学特性の相関解析

研究課題

研究課題/領域番号 12750715
研究機関京都大学

研究代表者

RUGGERO Micheletto  京都大学, 工学研究科 (90314244)

キーワードSTM / SNOM / STM SNOM / 複合 / 統合 / 光学 / 探針 / 光ファイバー
研究概要

我々は、近年、STMの手法と、走査型近接場顕微鏡(Scanning Near field Optical Microscopy;SNOM)を複合化したナノスケールの開発研究を推進している。この表面解析装置は近接場モードでは100nm光学分解能で、STMモードでは原子レベルまでの分解能で、光学活性な化学材料の表面分析を可能とする新規な装置である。
従来のSTM測定に加えて、同時にSNOM測定できるように、システムを改良して新規な光学回路を設計した。すなわち、現有のSTM/SNOMシステムを用いて、回折格子などをテストサンプルとして、S/N比の向上や安定した応答を得るための、エレクトロニクス及びソフトウエアの改良を行った。これに関しては、前任地の理化学研究所などにおいて培った豊富な経験によって短期間で格段の向上を得た。また、昨年度導入した光チョッパー及びその周波数を設定するロックインアンプを用いて、S/N比の向上を図り、光学信号を有効に取得し、高空間分解能でのSNOM像の測定を可能にしたものである。さらに、高性能のSTM/SNOM測定用光ファイバーの製作に関しても検討した。さらに、化学エッチング法による鋭い光ファイバーチップを開発できる技術を用いて、STM測定にも有効に利用できるSTM/SNOM測定用探針の製作に関して詳細な検討を行い、その作製法を確立した。このように、光ファイバーの一端を先鋭化し、表面に金属を蒸着した後、先端に波長より小さいピンホールを開口したSTM/SNOM共通の測定が可能な探針を利用することによって、導電性サンプルと探針との距離をトンネル電流によって制御し、かつ、STMによって表面形状の情報を得ながら、SNOMを用いてサンプルの光学的性質や光反応のダイナミクスの解析を可能にした。
さらに、本研究では、実試料についてSTM/SNOM複合システムによる観測を推進し、探針の特性向上を図るとともに、感光性材料の構造と局所的な光化学反応過程の解析を行い、その相関関係を明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ruggero Micheletto,Nubuki Yoshimatsu and Satoshi Okazaki: "A simple method for the fabrication of low cost scanning near field optical microscope probes with acrylic paint as coating element"Optics Communications. 188. 11-15 (2001)

  • [文献書誌] Ruggero Micheletto,Nobuki Yoshimatsu,Masatoshi Yokokawa,taekyung An,Haiwon Lee,Satoshi Okazaki: "Optical Study of a Polymeric LED with a nano sized electrode realized by a modified SNOM setup"Optics Communications. 196(in press). xxx-xxx (2001)

  • [文献書誌] Ruggero Micheletto: "Macromolecules"Sasabe Hiroyuki. 215 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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