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2000 年度 実績報告書

ニトリド錯体をN1ユニット源とする不斉へテロ環合成

研究課題

研究課題/領域番号 12750766
研究機関大阪大学

研究代表者

南方 聖司  大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (90273599)

キーワード光学活性ニトリド錯体 / 不斉アジリジン化 / 不斉アミド化 / アルケニルアジリジン / N1ユニット移動反応 / スチレン誘導体 / エノールシリルエーテル / 共役ジエン
研究概要

光学分割により容易に入手できる1,2-ジアミノシクロヘキサンを不斉源としてサレン型配位子を調製した。アンモニア水および酸化剤共存下で、この配位子と酢酸マンガンを反応させることにより光学活性なニトリド錯体を合成することに成功した。次いで、p-トルエンスルホン酸無水物、ピリジンおよびピリジンN-オキシド共存下、本ニトリド錯体とスチレンを塩化メチレン中0℃で攪拌したところ、対応するN-トシルアジリジンが収率78%、不斉収率41%eeで得られることが判明した。本反応は、光学活性なニトリド錯体をN1ユニット源とした不斉合成の初めての例である。反応条件を種々検討した結果、ピリジンN-オキシドの添加が化学収率、不斉収率の向上に影響することが明らかになった。また、本サレン型ニトリド錯体は、スチレンのトランス位に置換基を有するアルケン類の不斉アジリジン化に有効であり、メチル基が置換したものでは85%ee、n-プロピル基で90%ee、イソプロピル基で94%eeを達成することに成功した。さらに、本不斉アジリジン化反応はエノールシリルエーテルや共役ジエンにも適用可能であることが判った。即ち、エノールシリルエーテルを基質とした場合は、α位の不斉アミド化、共役ジエンを用いると選択的に[2+1]型の反応が進行し、アルケニルアジリジンの不斉合成ができた。
現在は、本系の触媒化を図るとともに、ニトリド錯体の活性化剤をかえることによるアジリジン以外の不斉へテロ環化を検討中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Satoshi Minakata,Mitsuo Komatsu: "Selective [2+1] Aziridination of Conjugated Dienes with a Nitridomanganese Complex : A New Route to Alkenylaziridines"Tetrahedron Letters. 41・36. 7089-7092 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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