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2000 年度 実績報告書

ヘミアセタールエステル化反応を利用する自己重付加型高分子の設計と合成

研究課題

研究課題/領域番号 12750774
研究機関九州大学

研究代表者

大塚 英幸  九州大学, 有機化学基礎研究センター, 助教授 (00293051)

キーワード高分子合成 / 自己重付加 / ヘミアセタールエステル / 熱解離 / カルボン酸 / ビニルエーテル
研究概要

本研究の目的は、ヘミアセタールエステル構造を有する自己重付加型高分子の創製とそれを利用する樹枝状高分子の合成、更には得られた高分子の機能評価に関してその方法論を確立することである。重合の素反応として用いるヘミアセタールエステル化反応は、無触媒系では全く反応が進行せず、触媒の添加によりはじめて反応を開始する。この特徴を利用すると自己重付加型モノマーを安定な形で合成することが可能である。
今年度、分子内にビニルエーテル部位とカルボン酸部位を有するモノマーを合成し、その自己重付加反応により対応するポリ(ヘミアセタールエステル)の合成を検討した。またへミアセタールエステル骨格を持つポリマーの熱解離挙動についても詳しく検討した。
自己重付加型モノマーとして、ヒドロキシカルボン酸を出発原料として、カルボキシル基を保護した後、水酸基側をクロロメチルビニルエーテルを用いてビニル基の導入を行い、塩基性条件下で脱保護反応を行うことで行った。得られたモノマーの自己重付加反応は、無触媒下ではほとんど進行しないが、PPTS(p-トルエンスルホン酸ピリジニウムを触媒を用いて行いることで、対応する主鎖型ポリ(ヘミアセタールエステル)が高収率で得られることが明らかにした。また、モノマーの融点以上に加熱し、溶融重合を行った場合でも重付加反応の進行が確認された。またその構造はいずれも対応する主鎖型のポリ(ヘミアセタールエステル)であることが明らかにした。
また、ヘミアセタールエステル骨格を持つポリマーの熱解離挙動に関して検討を行い、共重合等の手法により熱解離温度を精密に制御できることを明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hideyuki Otsuka: "Fine-tuning of Thermal Dissociation Temperature Using Copolymers with Hemiacetal Ester Moieties in the Side Chain : Effect of Comonomer"Reactive & Functional Polymers. 46. 293-298 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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