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2001 年度 実績報告書

栽培ダイズにおける種皮着色突然変異の分子遺伝学的機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12760003
研究機関弘前大学

研究代表者

千田 峰生  弘前大学, 遺伝子実験施設, 助手 (30261457)

キーワード黄豆ダイズ / 種皮着色突然変異 / 欠失変異 / カルコンシンターゼ / CHS / truncatedCHS3-ICHS1クラスター領域 / ジーンサイレンシング / 種皮着色抑制
研究概要

黄豆ダイズの種皮着色突然変異体(以後、変異体と省略)ではいずれも色素合成に重要な酵素であるカルコンシンターゼをコードする遺伝子(CHS)群のうち、1つの遺伝子メンバー(ICHS1)を含む領域が欠失変異を起こしていることが明らかになっている。本年度は、ICHS1とともに欠失を起こす5'上流域をPCR法にようて増幅し、増幅断片について構造解析を行った。その結果、ICHS1のわずか680bp上流に5'コード領域の欠損したCHS(truncated CHS3と命名)が逆向きに存在することが明らかになった。黄豆ダイズの種皮着色抑制はCHSのジーンサイレンシングであることが示唆されている。興味あることにCHSを導入したトランスジェニック植物において、CHS同士が近距離で互いに逆向きに配置された場合にCHSのジーンサイレンシングが引き起こされることが報告されている。これらのことから黄豆ダイズに特異的に存在するtruncatedCHS3-ICHS1クラスター領域がCHSのジーンサイレンシングを引き起こしている可能性が示唆された。すなわち、黄豆種皮での着色抑制はCHSのジーンサイレンシングによりカルコンシンターゼが翻訳されず着色色素が生産されないことによるという仮説が考えられた。今後はtruncatedCHS3-ICHS1クラスター領域とCHSのジーンサイレンシングとの関係について詳細な解析を行う必要がある。その一方で、種皮着色突然変異がどのような機構で生じるかをさらに明らかにするために黄豆ダイズ品種"ミヤギシロメ"の変異体からも欠失型ICHS1領域を単離し、すでに単離・解析が終了している刈系557号および吉林15号変異体由来の欠失型ICHS1領域と比較解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Senda M. et al.: "Characterization of an endopolygalacturonase gene from phytopathogenic fungus Chondrostereum purpureum"Journal of General Plant Pathology. 67. 41-44 (2001)

  • [文献書誌] Yamamoto H. et al.: "Discrimination between virulent and attenuated isolates of Tomato mosaic virus by restriction fragment lenght polymorphism"Journal of General Plant Pathology. 67. 309-311 (2001)

  • [文献書誌] Senda M. et al.: "Analysis of the duplicated CHS1 gene related to the suppression of the seed coat pigmentation in yellow soybeans"Theoretical and Applied Genetics. (in press). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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