研究概要 |
(1)トランスポゾンによる遺伝子破壊個体の選抜 SE39bのペチュニアにおけるortholog,PHPSTLPの塩基配列を元にプライマーを合成し,トランスポゾンの塩基配列に基づいたプライマーとの間でPCRを行いトランスポゾンがPHPSTLPの遺伝子内に挿入された個体をKoesら(1995)の方法によって選抜した.特定されたトランスポゾン挿入個体の次世代において,破壊された遺伝子がホモになっている個体を選抜し,遺伝子内での挿入位置の特定を行った.その結果遺伝子のコード領域にトランスポゾンが挿入しており,PHPSTLPが正常に作られなくなっていることが確認された.挿入突然変異のホモになった個体でも正常に稔性があったが,トランスポゾンが抜け落ちている細胞がキメラ状に存在しており,W115に戻し交雑してトランスポゾンが飛ばなくなった個体でもう一度検定する必要があると考えられた. (2)雌蘂特異的なグルカナーゼSp41のペチュニアでのorthologのクローニング Sp41に特徴的な配列を元にdigenerateプライマーを合成し,柱頭・花柱より得られたRNAに対してRT-PCRを行い,増幅されてきたPCR断片をクローニングした.クローニングされたPCR断片の塩基配列を決定し,目的遺伝子のorthologであることを確認した後,RACE法でmRNAのほぼ全域の塩基配列を決定した.今後,この遺伝子についてもPHPSTLP同様遺伝子破壊個体の選抜を行う予定である.
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