• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

枯草菌のイノシトール分解系の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12760071
研究機関福山大学

研究代表者

吉田 健一  福山大学, 工学部, 講師 (20230732)

キーワード枯草菌 / Bacillus subtilis / イノシトール
研究概要

1.イノシトール分解系遺伝子の機能解析(細胞内誘導物質の同定)
これまでの遺伝子情報解析・変異解析により、枯草菌のイノシトール分解系のアウトラインとその各反応段階に対応する遺伝子をある程度推定することができ、特に誘導物質生成にはiolBCDEGの5遣伝子が必要であることが明らかとなった。そこでこれらの各遺伝子を大腸菌内で発現させ、その産物の示す酵素活性を検討した。既に初発反応を担うiolG(inositol dehydrogenase)に加え、iolEが2段階目の反応を担うinosose dehydrataseを、iolDが3段階目のdiketodeoxyinositol hydrolaseをコードすることが示唆されたが、本年度は残るiolBCに焦点を絞り詳細に検討した。その結果これら二つの遺伝子産物は複合体となって4段階目の反応を担うDKH kinaseを形成することが示唆された。さらに、その反応産物DKHPは試験管内でIolRとiolプロモーターDNAとの結合を阻害した。即ち、DKHPが誘導物質であることが強く示唆された。
2.イノシトールの細胞内への取り込みメカニズムの解析
イノシトールの細胞内への取り込みメカニズムは全く未知であったが、iolTならびにiolFがイノシトールの取り込みに関与する知見を得た。iolTを破壊するとイノシトールの取り込み能力は著しく低下し、iolTがイノシトールの主たる取り込みを担う輸送蛋白をコードする。本年度iolTの発現制御を詳細に解析した結果、この遺伝子はiol operonと同様に培地へのイノシトールの添加によって誘導されること、またこの誘導はIolRリプレッサーによって制御されていることを明らかにした。さらにIolRによって転写が制御されるiolTのプロモーター、ならびにIolRが認識結合するDNA領域の特定にも成功した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Petit,M.-A. et al.: "The 409 bp tandem repeat spanning yxaK and yxaL is absent from the Bacillus subtilis chromosome"Microbiology. 146・9. 2091-2092 (2000)

  • [文献書誌] Yoshida,K. et al.: "An operon for a putative ATP-binding cassette transport system involved in acetoin utilization of Bacillus subtilis"J.Bacteriol.. 182・19. 5454-5461 (2000)

  • [文献書誌] Ishii,T. et al.: "DBTBS : a database of Bacillus subtilis promoters and transcription factors"Nucleic Acids Res.. 29・1. 278-280 (2001)

  • [文献書誌] Yoshida,K. et al.: "Combined transcriptome and proteome analysis as a powerful approach to study genes under glucose repression in Bacillus subtilis"Nucleic Acids Res.. 29・3. 683-692 (2001)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi