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2000 年度 実績報告書

スルメイカ幼生の海水中のアミノ酸吸収を含む初期餌料の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12760123
研究機関北海道大学

研究代表者

BOWER John R  北海道大学, 水産学部, 助手 (10312406)

キーワードスルメイカ / 幼生 / 消化器官 / 有機懸濁物 / 人口受精 / 初期餌料
研究概要

本研究では、スルメイカ幼生の初期餌料を明らかにすることを目的に以下の事項について調査を行っている。(1)フィールドで採集した幼生の消化腺内容物の調査。(2)人口受精にて得たふ化幼生に、初期餌料となりうるプランクトンを与え、その摂餌の可能性を調べる。(3)人工受精にて得られたふ化幼生に有機懸濁物(DOM)を与え、その吸収の可能性の有無を調べる。平成12年度では、特に(1)と(2)とについて実施した。
(1)フィールドで採集した幼生の消化腺内容物の調査。
日本海で採集したスルメイカ幼生を顕微鏡下で解剖し、その消化腺内容物ついて調べた。外套長が4mm以上の幼生の消化腺内には、細かな断片となったカイアシ類が存在するのが確認された。しかしながら、ふ化直後のスルメイカ幼生は外套長約1mmであることから、外套長4mmまでの幼生は、カイアシ類とは別の餌料を利用している可能性があることが明らかになった。
(2)人口受精で得た幼生の初期餌料の摂餌実験。
道南(南茅部町)の定置網で採集したスルメイカ成体を水槽内で飼育し、成熟の後、人口受精を実施して3000個体以上のふ化幼生を得た。初期餌料として可能性のある数種類の植物・動物プランクトンをふ化幼生に与えたが、それらの摂餌は認められなかった。
本年度では、外套長1.2mm〜3.3mmの幼生のみに、ビークにのぎり状の小さな"歯"が出現することが確認された。このことは、外套長1.2mm未満,1.2〜3.3mm,3.3mm以上と幼生の成長に伴って餌料が変化している可能性を示している。今後、これまでの実験にあわせ、有機懸濁物(DOM)等をふ化幼生に餌料として与え、スルメイカ幼生の初期餌料を解明する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] John R.Bower: "The Oshoro Maru : A short history of Hokkaido University's workhorse in the North Pacific"Pices Press. 9(1). 25-28 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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