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2001 年度 実績報告書

麻痺性貝毒の迅速、簡便、高感度な新しいモニタリング法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 12760142
研究機関大阪府立公衆衛生研究所

研究代表者

川津 健太郎  大阪府立公衆衛生研究所, 食品衛生部・食品細菌課, 研究員 (20260367)

キーワード麻痺性貝毒 / 酵素免疫測定法 / モノクローナル抗体
研究概要

麻痺性貝毒(PSP)の公定法であるマウス毒性試験法は、動物を用いた試験であるため、多検体の分析には費用及び労力を要する。従って、二枚貝中のPSPのモニタリングに際しては、マウス毒性試験法に先立つスクリーニング法として、迅速、簡便、高感度な多検体同時分析が可能な酵素免疫測定法(ELISA)を、二枚貝中のPSPの定性分析に用いることが有効であると考えられる。
そこで、前年度、開発に成功したモノクローナル抗GTX2/3抗体を使って、直接競合ELISAによるPSPの測定系(PSP-ELISA)を構築し、その検出感度について検討した。その結果、GTX2/3、dc-GTX2/3、C1/C2、GTX1/4、STX及びneoSTXに対する検出下限値は、それぞれ0.15、0.18、0.19、1.09、1.50、22.93ng/mlと見積もられたことから、PSP-LISAは、公定法に従って調製された二枚貝抽出液を100倍に希釈した場合でも、neosTx以外のPSP成分は、二枚貝におけるPSPの安全基準値(801μg/むき身100g)以下の濃度で検出できることが明らかとなった。
ELISAによる二枚貝中のPSPの定性分析では、全てのPSP成分を安全基準値以下の濃度で検出できることが重要である。しかし、PSPは非常に多くの成分から成るため、1つのELISAで全てのPSP成分を定性分析することは、非常に困難であると考えられる。今回、実験に使用したPSPの各成分(GTX2/3、dc-GTX2/3、C1/C2、GTX1/4、STX及びneoSTX)は二枚貝中で検出される主要なPSP成分であるが、それらの中のneoSTX以外の全てを安全基準値以下の濃度で検出可能なPSP-ELISAは、二枚貝中のPSPの定性分析法の1つとして有用であると考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Kawatsu: "Development and application of enzyme immunoassay based on a monoclonal antibody against gonyautoxin components of paralytic shellfish poisoning toxins"Journal of Food Protection. (In press). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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