• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

生乳価格不確実性下における酪農経営のリスク回避行動に酪農経営安定対策が与える影響-ジョイント分析による計量経済学的研究-

研究課題

研究課題/領域番号 12760152
研究機関九州大学

研究代表者

前田 幸嗣  九州大学, 大学院・農学研究院, 助手 (20274524)

キーワード生乳価格の不確実性 / 酪農経営のリスク回避行動 / 酪農経営安定対策 / 計量経済分析
研究概要

本研究の目的は,不足払い制度が撤廃され生乳価格の不確実性が危惧される現在,酪農経営安定対策が酪農経営のリスク回避行動にいかなる影響をあたえるか,計量経済学的に分析することであるが,本年度は,以下の諸点が明らかとなった.
(1)ジョイント分析の比較検討の結果,推計及び結果解釈の容易さの観点から,平均-分散モデルに基づく中島(2000)の方法が応用上非常に有用であることが明らかとなった.
(2)中島の方法を基に酪農経営の意思決定モデルを構築し,牛乳生産費を主たるデータとしつつ酪農経営のリスク選好を分析した結果,酪農経営が生乳価格の変動に対してリスク回避的であることが確認された.
(3)酪農経営が潜在的に支払ってもよいと考える保険価格(生乳1単位あたりの保険プレミアム)を推計した結果,年々その値が上昇し,小規模経営の方が相対的に高い値を示すことが明らかとなった.
(4)生乳価格の変動に対する生乳供給反応(弾力性)を推計した結果,年々その反応が大きくなってきていること,及び,小規模経営の方が相対的に大きく反応することが明らかとなった.さらに,上記供給反応の農区間比較分析の結果,小規模経営については北海道の方が相対的に大きく反応するが,それとは逆に,大規模経営については都府県の方が相対的に大きく反応し,北海道と都府県とでは酪農経営のリスクへの対応が異なることが明らかとなった.

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi