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2000 年度 実績報告書

X染色体連鎖鉄芽球性貧血の動物モデル確立とその遺伝子治療研究への応用

研究課題

研究課題/領域番号 12770070
研究機関山形大学

研究代表者

中島 修  山形大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (80312841)

キーワードX染色体連鎖鉄芽球性貧血 / 病態モデルマウス / 鉄代謝 / ヘム生合成系 / 5-アミノレブリン酸合成酵素 / 発生工学 / 遺伝子破壞マウス
研究概要

赤血球型5-アミノレブリン酸合成酵素(ALAS-E)は、X染色体連鎖鉄芽球貧血(XLSA)の原因遺伝子であり、XLSAでは顆粒状鉄沈着をもった環状鉄芽球(RS)が骨髄中に出現する。ALAS-E遺伝子破壊マウス(ALAS-E-/Y)が胎生11.5日齢(E11.5)までに重篤な貧血で死亡し、ALAS-E-/Yの有核赤血球にRSとは異なる細胞質内瀰漫性鉄沈着の観察を我々は見いだした(EMBO J 1999)。そこで、ALAS-E遺伝子破壊マウスの鉄過剰の様式がXLSAのRSのそれと異なることに着目し、鉄沈着時の細胞内動態と赤血球の分化成熟との関連を追究するため、ALAS-E遺伝子破壊マウスの卵黄嚢造血特異的部分レスキューを試みた。
卵黄嚢造血の有核赤血球においてヒトALAS-Eを特異的に発現させたトランスジェニックマウス(hAE Tg)を作製し、ALAS-E -/+と交配させることで、卵黄嚢造血のみ部分的にレスキューされたALAS-E変異体マウス(ALAS-E-/Y::hAE Tg)を得た。ALAS-E-/Y::hAE Tg胎児はE12.5まで致死が遅延され、成熟した有核赤血球の大部分がRSであることを認めた。ALAS-E-/Y個体では現れなかったRSが部分レスキューすることで、はじめて認められ、赤血球の分化成熟と鉄の細胞内動態が密接な関係にあることが示唆された。
また、現在、トランスジェニックマウスによるALAS-E遺伝子破壊マウスの完全レスキューによるXLSAモデルマウスの開発を進行中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Masayuki Yamamoto and Osamu Nakajima: "Animal Models of X-Linked Sideroblastjc Anemia"International Journal of Hematology. 72. 157-164 (2000)

  • [文献書誌] 山本雅之,中島修,古山和道,張替秀郎,林典夫: "遺伝性鉄芽球性貧血の分子診断とモデルマウス"臨床血液. 41巻7号. 540-543 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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