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2000 年度 実績報告書

癌転移関連接着分子CD44の新規機能的エピトープと新規リガンドの同定

研究課題

研究課題/領域番号 12770107
研究機関大阪大学

研究代表者

村井 稔幸  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20311756)

キーワードCD44 / 癌転移 / モノクローナル抗体 / shedding / コンドロイチン硫酸 / ヒアルロン酸 / ローリング / 血管内皮細胞
研究概要

癌細胞の転移過程における接着分子CD44の役割を明らかにすべく、CD44の新規リガンドおよび新規エピトープの機能を解明することを目的として、平成12年度は次の研究を行った。
1.CD44に見出した新規エピトープの癌転移における生理的機能の解明
CD44の新規機能的エピトープの生理的機能を明らかにするため、CD44への刺激により誘発される細胞応答を検出することを試みた。その結果、特定のエピトープに対するモノクローナル抗体による刺激で、ヒト膠芽腫細胞においてCD44の切断、細胞表面からの解離(shedding)が強度に誘導されることを見出した。CD44のsheddingにより癌細胞はその運動能を変化させると考えられ、これは癌の浸潤・転移に関わる重要な細胞応答である。現在、CD44 sheddingの誘導機構の解析を行っている。
2.CD44の新規リガンドの解析と癌転移における役割
われわれは、CD44がヒアルロン酸のみならずコンドロイチン硫酸に結合性を示すことを既に明らかにした。平成12年度においては、さらに、CD44を発現している癌細胞がコンドロイチン硫酸上でローリングを起こすことを見出した。また、CD44結合性を有するコンドロイチン硫酸が培養血管内皮細胞表面に存在することを明らかにした。これらの成果は、コンドロイチン硫酸が、癌の血行性転移における癌細胞と標的臓器内の血管内皮細胞との初期の接着を担う可能性を示唆するものである。現在、コンドロイチン硫酸に対する抗体を用いて、in vivoでのコンドロイチン硫酸の存在部位の同定を行っており、癌転移との関連を解析する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 宮崎圭央: "CD44の機能解析-その機能的リガンド・エピトープの探索-"医学のあゆみ. 193(10). 844-848 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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