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2001 年度 実績報告書

大腸菌耐熱性エンテロトキシンIの外膜通過過程の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12770146
研究機関徳島文理大学

研究代表者

山中 浩泰  徳島文理大学, 薬学部, 助教授 (30202386)

キーワード大腸菌 / 耐熱性エンテロトキシン / 外膜通過 / TolC / プロセシング
研究概要

大腸菌耐熱性下痢原因毒素I(STI)ば、菌体外に積極的に分泌されるペプタイドである。これまでの研究により、STIは前駆体として生合成され内膜を通過した後、ペリプラスム酵素であるDsbAの作用を受けて活性体となること,活性体となったSTIは大腸菌外膜タンパクTolCの機能を介して外膜を通過すること,TolCを介したSTIの外膜通過にはTolCのC末側50〜60番目のアミノ酸領域が重要であることを明らかにした。しかし、STIの外膜通過に重要とされたTolCのC末領域のいかなる性質がその機能の発現に必要であるのかは不明である。そこで本年度は、TolCのC末側50〜60番目のアミノ酸領域に注目し、STIの外膜通過に必要とされる構成アミノ酸を限定するとともに、その性状について検討した。その結果、以下の知見を得た。
1.TolCのC末側領域を欠損させた変異TolC産生株を用いて解析した結果、TolCのC末側の構成アミノ酸を58個欠損させてもSTIの外膜通過は低下しなかったが、59個欠損させるとその低下が認められ、60個欠損によりその機能が完全に消失した。しかし、これらの構成アミノ酸の欠損は、TolCの機能単位である三量体の形成には全く影響しなかった。このことは、TolCのC末側59番目と60番目の構成アミノ酸がSTIの外膜通過機能を発揮する上で重要であることを示唆している。
2.部位特異的変異法を用いて解析した結果、STIの外膜通過にはTolCのC末端から60番目の構成アミノ酸(Leu)が最も重要な残基であり、この部位のアミノ酸側鎖が疎水性であることがその機能発現に必要であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Keinosuke Okamoto: "Region of Heat-Stable Enterotoxin II of Escherichia ccli Involved in Translocation across the Outer Membrane"Microbiology and Immunology. 45・5. 349-355 (2001)

  • [文献書誌] Hiroyasu Yamanaka: "Carboxy-Terminal Region Involved in Activity of Escherichia coli TolC"Journal of Bacteriology. 183・23. 6961-6964 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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