末梢血からのNK細胞濃縮を、抗CD3抗体、抗CD20抗体を使用したnegative selectionで行った。当初の計画であるdish付着によるpanning法では、収率、濃縮度が不十分と考えられた(使用抗体の変更、incubate法の検討を行っても同様)。次に、申請者の研究班における細胞分取法として重用しているimmunomagnetic beadsを使用したnegative selectionによるNK細胞濃縮法を検討したところ、本研究を行う上で収率が不十分であると結論された。健常若年者と比べて高齢者で収率、濃縮が不十分になる傾向が認められた。若年者と高齢者で抗体の反応性(非特異的結合率等)に違いがある可能性も考えられ、今後の検討が必要であると思われた。incubation等の操作を単純化することが収率の改善に必須と結論し、MACSを用いて今後の研究を行っていくこととした。 浮遊細胞のapotosisの評価は、計画では細胞を7AAD染色しフローサイトメーター(FCM)により測定する予定であったが、より簡易かつ明確なデータが得られるannexin Vの発現をFCMで測定する系を確立したためこちらの手法で行うこととした。
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