研究概要 |
PPARγの発現の有無と発現量に関する検討 Capan-1、Panc-1、MDAPanc-3、BxPC-3を用いてPPARγの発現をRT-PCR法、Northrn blot法、Western blot法にて検討すると、いずれもcell lineにも発現がみとめられたが、それらはpositive controlとして用いた胃癌細胞株MKN45よりも低発現であった。 PPARγの発現の局在に関する検討 手術標本を用いてのPPARγの発現をin situ hibridyzation法、免疫染色にて検討し、癌部と非癌部での発現状況を比較検討しているところである。また、Laser capture microdisectionを用いた検討も考慮している。 in vitroにおけるトログリタゾンの癌細胞増殖抑制に関する検討 各々の膵癌細胞株に対しトログリタゾンは容量依存的な増殖抑制効果を示すが、それはMKN45において認められる効果には及ばないものであった。また、細胞周期に対しては、G1 arrestをきたすことも判明しており、それに随伴する現象としてCDKinhibitorであるp27の増加が認められる。今後、p21,p16,p18についての検討を進める必要があると思われる。その他トログリタゾンによるアポトーシスの誘導の確認を検討している。
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