今までに、細胞を低酸素状態に暴露するとProlyl 4-hydroxylase(P4H)α(I)遺伝子の転写速度が増加しP4Hα(I)mRNA量が増加することを見い出している。この現象が低酸素性高血圧症の原因の一つであるという仮説を立てた。このような低酸素によるP4Hα(I)遺伝子の転写調節機構を知る第一段階として、P4Hα(I)遺伝子の基本的転写調節機構の解明を試みた。まず、P4Hα(I)遺伝子の転写開始点より上流約1.9kbの領域をルシフェラーゼ遺伝子の上流に組み込んだプラスミドを作製した。そして、Exo nuclease処理により5'欠失変異体を作製した。これらのプラスミドをマウスの肝臓由来Hepal細胞、ラット胎児肺由来繊維芽細胞へ導入しルシフェラーゼアッセイを行った。その結果、転写開始点より上流-562〜ー117bpに両細胞での転写を促進する配列の存在を確認した。
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