本年度の研究ではNF-κBおよびIκBを発現するアデノウイルスベクターの作成を行った。常法に従いアデノウイルスベクター作成、濃縮し、その発現をCos1細胞にて確認した。Western blot法、RNA解析にてNF-κBおよびIκBの発現を確認した。その後胎生20日より生後2日齢のマウスおよびラット終脳より培養したオリゴデンドロサイトに感染させたところ免疫組織学的にNF-κBおよびIκBの強い発現を認めた。これを再度Western blot法、およびRNA解析にて発現を確認した。これに0.5mMグルタミン酸、およびTNFにてアポトーシスを誘導したところアデノウイルスベクターにてNF-κBおよびIκBを感染させたオリゴデンドロサイトでは生存率は著明に高かった。またTunnel法、DNAラダー法にても著明にアポトーシスの阻害が観察された。 平成13年度はこれらのアデノウイルスをTwitcherマウスにin vivoで投与しオリドデンドロサイトのアポトーシス抑制効果を検討する予定である。
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