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2000 年度 実績報告書

妊娠により増大する皮膚腫瘍の病態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12770459
研究機関帝京大学

研究代表者

神田 奈緒子  帝京大学, 医学部, 講師 (50260493)

キーワードメラノーマ / 性ホルモン / IL-8 / プロモーター / レセプター
研究概要

ヒトメラノーマのin vitroでの増殖に対する17β-エストラジオール,プロゲステロン,ジヒドロテストステロンの作用を検討した。各性ホルモンはいずれもそのレセプター陽性のメラノーマの3H-チミジンの取り込みを抑制したが,レセプター陰性のメラノーマに対しては増殖抑制作用を示さなかった。各性ホルモンの増殖抑制作用はメラノーマの成長因子であるインターロイキン8(IL-8)の付加により解除された。各性ホルモンは,そのレセプター陽性のメラノーマにおいてのみ,IL-8の産生を蛋白質,mRNAおよびプロモーター活性のレベルで抑制し,IL-8プロモーター上の-98〜-63bpの領域が転写抑制に関与していた。各性ホルモンレセプター陰性のメラノーマに当該レセプターをトランスフェクトすることにより,目標とする性ホルモンによるIL-8の産生抑制作用を誘導することが可能であった。以上の結果から各性ホルモンはヒトメラノーマにおいて,レセプター依存性にIL-8の産生を抑制することにより,その増殖を抑制することが明らかになり,メラノーマの治療において性ホルモンが有効であることが示唆された。今後は,血管拡張性肉芽腫の発症における各性ホルモンの役割について,皮膚毛細血管内皮細胞を対象としたin vitroの実験系を用いて検討する予定である。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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