ボランティアの協力によるperfusion-weighted imaging (PWI)の撮像sequenceの至適化を達成し、さらに脳疾患を有する患者でこの手法を使って検討を行なった。特に脳梗塞患者においてこの手法を使用した。これにより局所血流の多寡は従来の核医学的手法を使用した手法と良好な相関があることを解明し得た。予備試験的に行なった定量を行なわない相対値としてのMR-PWIと定量^<123>IMP-SPECTとの関連を画像の融合(image coregistration)を行なって検討し両者の間に中等度の相関があるという点も解明した。さらにMR-PWIの計算手法があるdeconvolution法の臨床応用も可能とした。この手法には半定量性があり、将来的に有用な手法となりうることも論文として報告した(Stroke.2002;33:87-94)。この手法は動脈入力関数をもって局所のconcentration-time curveに畳み込み積分を行なって脳血流量(rCBF)を計算する方法である。この後はさらに静脈採血法による定量性を追求すべく、予備試験を追加していく予定であるが、鉄沈着による脳の局所磁場が乱れる領域が存在し、同部における血流評価が他部位より低いことを解明し、今後の問題点になりうると考える。 この現象に関しては論文が採用決定している(Am J Neuroradiol AJNR;2002)。
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