研究概要 |
外傷性てんかんモデルを4群(1群;6匹 以下A群〜D群)作成,鉄塩注入から24時間後(A群)、5日後(B群)、15日後(C群)、30日後(D群)のラットの海馬、大脳皮質内からそれぞれtotal mRNAと粗膜分画を抽出、電気泳動しtransferさせたニトロセルロースfilterを32P-GLAST,GLT-1,EAAC-1 probeまたRabbit affinity pured antibodyにてNorthern hybridyzation&in situ hybridizationとWestern blot& immunocytochemistryを行い、各mRNA及びprotein発現量がコントロール群と比較してんかんの病態進行に伴う変化を追跡した。その結果、GLT-1,GLAST,EAAC-1のmRNA,protein発現は辺縁系発作の頻発する5日後におけるB群で上昇しており、その上昇をけいれん活動を維持するための発現であると考察した。15,30日が経過したGLASTmRNA,proteinは減少し、down regulationを受けた発現現象であると考察した。C群とD群におけるEAAC-1mRNA,proteinはB群同様、発現上昇を維持しており、抑制系の崩壊に対する代償性機構としてのup-regulationであると考察し、Epilespy Res(Epilepsy Res.39(3),201-219,2000.)ならびにMolecular Brain Res(Molecular Brain Res.75(1):105-112,2000)に発表した。
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