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2000 年度 実績報告書

糖尿病性合併症に及ぼす細胞内外代謝障害とAGE受容体遺伝子の検討

研究課題

研究課題/領域番号 12770642
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

三浦 順之助  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90297515)

キーワード1型糖尿病 / AGE / non-CML-AGE / Pentosidine / 網膜症 / 腎症 / CML
研究概要

1型糖尿病患者の糖尿病性血管合併症における血清AGE値の意義について
【目的】糖尿病性血管合併症の進行には、持続的な高血糖下で促進的に形成、蓄積されるadvanced glycation endproducts(AGE)が関与しているが、関与するAGE構造体を明らかにするため、血清AGE値をCML(N^ε-(carboxymethyl)lysine)AGE(C)、non-CML AGE(N)及びPentosidine(P)に分けて測定し、合併症との関連につき検討した。【対象と方法】対象は1型糖尿病患者84名(男36名、女48名、平均年齢31±8歳)、罹病期間は19±6年である。Rabbit serum albumin(RSA)を8週間ブド糖とインキュベートして得たAGE-RSAを免疫原としてAGE抗体を作製し、affinity chromatographyを用いてCML抗本、non-CML AGE抗体に分け、血清AGE値をELISA法で測定した。また、Pentosidine-BSAを用いてPentosidine抗体を作製し同様にELISA法で測定した。網膜症は無し35名、単純群24名、増殖群25名の3群に、腎症は無し47名、早期群32名、顕性群5名の3群に分類した。【結果】血清AGE値と年齢、罹病期間、血糖値の間には有意な相関はなかった。しかし、C値、N値でHbAlcと有意(p<0.0001)な正相関を認めた。網膜症との関連ではC値(p=0.005)及びN値(p=0.011)が、腎症ではN値(p=0.015)が病態の進展と伴に有意に高値となった。【考察】1型糖尿病患者において、網膜症の進行にはC値及びN値が、また腎症の進行にはN値が相関し、合併症進行のマーカーに成り得ることが示された。更に網膜症の進行には酸化ストレスの関与も示唆された。P値と両合併症との間に相関が見られなかったことから、合併症の進展にはCML AGE及びnon-CML AGEを認識するAGE受容体系の関与が推測された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 三浦順之助 (他): "1型糖尿病患者の糖尿病性血管合併症における血清AGE値の意義"糖尿病. 43 suppl.1. S-148 (2000)

  • [文献書誌] 三浦順之助 (他): "1型糖尿病患者の糖尿病性血管合併症における血清AGE値の意義"第6回小児・思春期糖尿病研究会 プログラム. (2000)

  • [文献書誌] Junnosuke Miura et,al.: "Serum Levels of Non-Carboxymethyllysine Advanced Glycation Endproducts are correlated to severity in diabetic vascular complications in patients with type 1 diabetes"10th MSDM Anniversary "International symposium on Insulin Resistence and Atherosclerosis" Abstract. 50 (2000)

  • [文献書誌] 高池浩子,三浦順之助 他: "1型糖尿病患者における尿中細胞内代謝障害マーカーと尿中TV型ユラーゲンとの関連"糖尿病. 43 suppl.1. S151 (2000)

  • [文献書誌] 大澤真里、三浦順之助 他: "1型糖尿病患者における尿中Creatolと尿中type TV collagaの相関"糖尿病. 43 supple.1. S174 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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